🏆 お笑い第6世代とは?
お笑い第6世代とは、2010年代前後に頭角を現し、トーク・ロケ・ネタを自在にこなす“バラエティオールラウンダー”世代を指します。
代表的な芸人には、オードリー、千鳥、かまいたち、バナナマン、サンドウィッチマンなどが挙げられます。
彼らは、第3世代(ダウンタウン・とんねるず・ウッチャンナンチャン)が築いた「テレビ中心のお笑い構造」を継承しながらも、
SNS・YouTube・ラジオ・ライブなど複数メディアを自在に行き来する柔軟性を武器に新時代を切り開きました。
🌍 第6世代誕生の背景と経緯
2000年代後半、お笑い界は“第5世代”と呼ばれるアンタッチャブル・サンドウィッチマン・タカアンドトシなどがテレビで躍進していました。
その中で2008年の『M-1グランプリ』でオードリーが準優勝し、一気に時代が動き始めます。
同時期、バナナマンや設楽統(現・朝の顔)など、ネタの完成度とトークスキルを兼ね備えた芸人たちが台頭。
2010年代には『アメトーーク!』『ゴッドタン』『水曜日のダウンタウン』『IPPONグランプリ』など、
芸人が企画の中心を担う番組が次々と生まれ、第6世代が主役の時代が到来しました。
👑 第6世代の代表芸人と代表番組・エピソード
オードリー(若林正恭・春日俊彰)
- 代表番組:『オードリーのオールナイトニッポン』『あちこちオードリー』『スクール革命!』
- 特徴・エピソード:
M-1準優勝を機にブレイク。若林の“ツッコミ理論”と春日の“いじられキャラ”が新たなバランスを生み、知的×親近感のある笑いを確立。
現在はMC・作家・コメンテーターなど、幅広い分野で活躍中。
千鳥(大悟・ノブ)
- 代表番組:『テレビ千鳥』『相席食堂』『クセスゴ』『いろはに千鳥』
- 特徴・エピソード:
“クセのある漫才”でブレイクし、関西ローカルから全国区へ。
ノブのツッコミ「クセがすごい!」が流行語に。現在は“ロケ芸の頂点”と称されるほど現場対応力が高い。
かまいたち(山内健司・濱家隆一)
- 代表番組:『かまいたちの知らんけど』『これ余談なんですけど…』『キングオブコント』
- 特徴・エピソード:
コントと漫才の両刀使い。YouTubeでも活発に活動し、トークスキルと企画力で第6世代を代表する存在に。
“テレビとネットをつなぐ世代”として、お笑い界のDXを象徴。
バナナマン(設楽統・日村勇紀)
- 代表番組:『バナナマンのバナナムーンGOLD』『乃木坂工事中』『YOUは何しに日本へ?』
- 特徴・エピソード:
「人を傷つけない笑い」「優しいバラエティ」を確立。MC・構成・脚本といった裏方的視点を持つ設楽のセンスが業界から高評価。
テレビとラジオをつなぐ“メディア横断型芸人”の先駆け。
サンドウィッチマン
- 代表番組:『サンドウィッチマンのぼんやり~ぬTV』『帰れマンデー見っけ隊!!』『笑ってコラえて!』
- 特徴・エピソード:
東北出身の親しみやすい人柄と、安心感のある漫才で国民的支持を獲得。
「被災地支援の顔」としても知られ、お笑いの社会的役割を広げた存在。
⚡ 第6世代の特徴と他世代との違い
世代 | 主な時期 | 特徴 | 主な代表芸人 |
---|---|---|---|
第3世代 | 1980〜90年代 | テレビバラエティの確立 | ダウンタウン、とんねるず、ウッチャンナンチャン |
第4世代 | 1990年代後半 | トーク・チーム企画型 | ナインティナイン、ロンブー |
第5世代 | 2000年代前半 | ネタ重視・芸人再評価 | サンドウィッチマン、タカアンドトシ |
第6世代 | 2010年代 | マルチメディア化・企画力・トーク重視 | オードリー、千鳥、かまいたち、バナナマン |
第7世代 | 2020年代〜 | SNS・YouTubeネイティブ | 霜降り明星、EXIT、ハナコ |
第6世代の最大の特徴は、「テレビの中だけに留まらない活動スタイル」。
ラジオ・YouTube・イベント・書籍など、**ファンとの距離を自ら設計する“自走型芸人”**が多いのが特徴です。
また、ダウンタウン的な攻撃性よりも、人間味・共感・空気感で笑いを取る傾向が強く、
「やさしい笑い」「共感型バラエティ」という新ジャンルを定着させました。
🧭 第3世代から第6世代への進化
- 第3世代が“テレビスター”としてお笑いの地位を確立
- 第4世代・第5世代が“MCスキル”と“ネタ重視”をバランス化
- 第6世代がそれらを統合し、マルチメディア対応型芸人へと進化
特に千鳥やオードリーは、ダウンタウンの影響を受けつつも“脱ダウンタウン”的存在として評価されています。
つまり、第6世代は「お笑い界の多様性」を決定的に広げた転換点と言えるでしょう。
🎯 まとめ:第6世代は「バラエティの成熟期」を象徴する世代
第6世代の芸人たちは、ネタ・トーク・企画を三位一体で操る“総合演出型”の芸人です。
彼らは視聴者と同じ目線で番組をつくり、芸人がテレビの枠を超えて活動する時代を切り開きました。
今後、第7世代以降がSNSを主戦場とするなかでも、第6世代は「テレビとネットをつなぐ懸け橋」として、
日本のお笑い文化の中核を担い続けるでしょう。
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